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「夏かぜ」ヘルパンギーナ、37都道府県で患者増 - 三重県が最多、警報レベルの保健所管内も

夏かぜ」の代表的な疾患で、高熱や口腔内の水疱などを伴うヘルパンギーナの1日から7日までの週の患者報告数が37都道府県で前週よりも増えたことが16日、国立感染症研究所がまとめた患者報告で分かった。患者が増加傾向の自治体では、外出後の手洗いなどの感染防止策を行うことに加え、症状が現れた場合、早めに医療機関を受診するよう呼び掛けている。【新井哉】

 同研究所によると、この週の患者報告数(定点医療機関約3000カ所)は、前週比約47%増の1医療機関当たり2.12人となった。都道府県別では、三重が4.45人で最も多く、以下は、山口(4.2人)、熊本(4.16人)、福井(3.87人)、香川(3.71人)、石川(3.52人)、福岡(3.23人)、愛媛(3.08人)、富山(3.03人)、茨城(2.96人)、和歌山(2.8人)、東京と高知(共に2.77人)などの順だった。

 流行の拡大に伴い、警報基準値(6.0人)を上回る保健所管内が増えつつある。三重県では、四日市保健所管内(12.86人)で警報基準値の2倍超となっているほか、津保健所管内(6.13人)でも警報基準値を超えている。山口県でも、防府(8.0人)と宇部(6.13人)の両保健所管内で警報基準値を上回っており、同県は「今後の動向に注意が必要」としている。

 ヘルパンギーナは、高熱や口腔内の水疱・発赤を主症状とするウイルス性疾患で、乳幼児が罹患するケースが多い。2-7日の潜伏期間後、38度以上の発熱や口腔内に水疱が現れる。

 2-4日で熱が下がり、7日程度で治癒する。熱や口腔内の痛みで食事や水分を十分に取れず、脱水になるほか、熱性けいれん髄膜炎、心筋炎といった合併症を生じる可能性がある。患者のせきや、つばなどに含まれるウイルスによって感染する。

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