介護・医療関連ニュース
-
ゲノム解析から脳梗塞リスク予測 新手法開発、岩手医大 - 朝日新聞デジタル
岩手医科大などの研究チームは19日、大規模なゲノム(全遺伝情報)解析で脳梗塞(こうそく)の発症のしやすさを予測する新手法を開発したと発表した。今後、血液でゲノムを解析して病気のなりやすさを予測し、運動や食事など生活習慣の改善を勧めるなどの「ゲノム医療」につなげたいとしている。
チームは、ゲノムのDNA配列に個人差が多数あることに注目。脳梗塞患者1万3214人と、健康な人2万6470人についてDNAの36万カ所の個人差を解析した。その結果、脳梗塞の発症リスクの大きさで五つのグループに分けることができた。
約2千人の別のデータで検証したところ、最もリスクが高いグループは、最も低いグループに比べて脳梗塞になるリスクが1・8~2倍高かった。これまでの解析法より高い精度で予測できた。
岩手医科大いわて東北メディカル・メガバンク機構の清水厚志特命教授は「脳梗塞になりやすい遺伝情報をもつ人でも、生活習慣改善でリスクが下がる可能性がある。今回開発した予測法を改良し、一人ひとりにあった予防法を示せるようにしたい」と話す。(瀬川茂子)