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「寒暖差アレルギー」ご用心 鼻水、せき、湿疹… 室内と屋外の気温差でも発症

関東地方などで20日の日中は春の陽気となったが、朝晩は冷え込むなど気温差は大きい。こうした時期に気を付けたいのが「寒暖差疲労」「寒暖差アレルギー」と呼ばれる症状だ。鼻水やせき、倦怠(けんたい)感や肌のかゆみなどの不調が身体に現れるという。専門家に対処法を聞いた。

 気象庁によると、20日の東京都心部の最低気温は朝方の5・4度だったが、午後には19・5度まで上昇するなど温度差の激しい1日となった。

 ただ、週末には最高気温が11度まで下がり、最低気温も5度前後が見込まれるなど暖かさは続かないようだ。

 気象情報会社のウェザーニューズは「関東地方では23日は低気圧が発生するため、最高気温が10度を下回るところもある。週明けには再び暖かくなるが、一気に春一直線というわけでなく、まだ冬物はしまえないだろう」とみている。

 三寒四温のこの時期には「『寒暖差疲労』や『寒暖差アレルギー』に注意すべきだ」と警鐘を鳴らすのは、せたがや内科・神経内科クリニックの久手堅(くでけん)司院長。

 『最高のパフォーマンスを引き出す自律神経の整え方』(クロスメディア・パブリッシング)の著者もある久手堅氏によると、寒暖差が大きいと血圧や体温を調整する自律神経が乱れ、アレルギー症状が起こったり、体温調節がうまくいかず体調不良を引き起こす恐れがあるという。

 鼻水やせき、目のかゆみ、倦怠感、食欲低下や湿疹などの症状がみられ、7度以上の気温差がある場合に発症しやすいという。悪化すれば一般の人が感じないような小さな気温差でも発症する可能性がある。

 「生理や筋肉量が少ないため女性は発症しやすいが、残業や帰宅後も仕事のある男性は要注意だ。不眠やカフェインの過剰摂取で常に身体へ緊張感があると、自律神経が乱れる元になる」と久手堅氏。

 予防法としては「温めのお風呂に入ったり、ストレッチをする、スマホを見る際に前屈みの姿勢を正すなど、身体のメンテナンスをしておく」とアドバイスする。

 寒暖差のない日でも室内と屋外の寒暖差で発症する恐れもあるというから、日頃から万全な体調管理を心がけたい。