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進化するペースメーカー、MRI対応型が主流に 4年間で普及

 

体内に埋め込み、心臓の働きを助ける「ペースメーカー」。装着者は高齢者を中心に約40万人に上るとされるが、これまで機器の動作に磁場が影響するため「MRI(磁気共鳴画像装置)」を使った精密検査を受けられなかった。近年、MRI対応型が登場し、急速に普及しつつある。(玉崎栄次)

 4年間で普及

 ペースメーカーは、脈拍が遅くなり軽い動作でもめまいや息切れを起こす「徐脈性不整脈」の治療に使われる。金属のケースに電子回路や電池が内蔵された本体と、心臓に電気刺激を伝えるリード線で構成。手術で心臓の近くに埋め込み、機器が脈拍の乱れを感知すると、心臓の筋肉に電気刺激を与え脈拍を整える。

 MRIは、強い磁力で水や脂肪に含まれる水素原子の分布を読み取り、画像化できる装置。丸い筒のような大型の機械の中に横たわり検査する。脳や関節など水分を多く含む軟らかい組織の描出に定評がある。しかし、MRIに対応していないペースメーカーは磁力で機器が誤作動したり、リード線が発熱したりする危険性があるため、装着者のMRI検査は禁止されていた。

ペースメーカー装着者の平均年齢は74歳で9割が65歳以上

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