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RSウイルス感染症、38都府県で患者増 - 宮崎が最多、「例年同時期の平均値の約4.5倍」(医療介護CBニュース)

乳幼児に肺炎などを引き起こすRSウイルス感染症の5日から11日までの週の患者報告数が、38都府県で前週よりも増えていることが20日、国立感染症研究所がまとめた患者報告で分かった。患者が増加傾向の自治体は、症状が出た場合、早めに医療機関を受診するよう呼び掛けている。【新井哉】

 全国の1医療機関当たりの患者報告数は、前週比約19%増の1.67人。都道府県別では、宮崎が6.64人で最も多く、以下は、福島(4.26人)、山形(3.5人)、新潟(3.28人)、鹿児島(3.15人)、沖縄(3.12人)、長崎(3.1人)、宮城(2.48人)、徳島(2.39人)、熊本(2.32人)、福岡(2.3人)、東京(2.28人)、福井(2.22人)、埼玉(1.99人)、佐賀(1.87人)、神奈川(1.83人)、千葉(1.72人)などの順だった。

 この週の患者報告数について、宮崎県は「例年同時期の定点当たり平均値の約4.5 倍」と指摘。福島県も「県内の患者報告数は増加傾向」と説明している。山形県の患者報告数は前週と比べて倍増しており、同県は「初めて感染した場合は症状が重くなりやすく、特に新生児や生後6カ月以内の乳児は注意が必要」としている。

 RSウイルスは、呼吸器感染症の1つで、感染から2-8日後に上気道炎、気管支炎、細気管支炎、肺炎などの症状が現れる。患者のほとんどは軽症で済むが、小児を中心に重症化するケースもある。予防方法は、手洗いやマスクの着用、子どもが日常的に触れるおもちゃなどを消毒することなどが有効とされている。