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食塩摂取量と体重増加で血圧上昇 福島医大大学院飯田さんらのチーム

福島医大大学院医学研究科臨床疫学分野大学院研究生の飯田英和さん(34)と同大臨床研究イノベーションセンターなどの研究チームは十日、後期高齢者の食塩摂取量と体重の多さが高血圧に関連しているとする研究成果を発表した。

 研究チームは須賀川市の協力を得て市内在住の七十五歳以上の二百八十八人の健康診断のデータを分析した。この結果、食塩摂取量が多い人ほど、「上の血圧」と称される収縮期血圧が高く、体重が多い人ほど収縮期血圧と、「下の血圧」とされる拡張期血圧が高いことが確認できたとしている。これまで食塩摂取量と体重の両者による血圧上昇との関連を定量的に調べた研究はなかったという。

 同大は比較的健常な後期高齢者でも食塩摂取量や体重の増加によって血圧が上昇する可能性を見いだしたとして、今後は減塩や減量が高血圧治療に有効かどうかを調べるとしている。

 研究成果は、高血圧関係の国際医学雑誌「The Journal of Clinical Hypertension」電子版に六月二十六日付で掲載された。