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iPS細胞:パーキンソン病治験、18年度にも実施 京大(毎日新聞)

iPS細胞(人工多能性幹細胞)で神経難病のパーキンソン病を治療する治験を、京都大iPS細胞研究所が2018年度を目標に行う方針を明らかにした。患者以外の他人のiPS細胞を神経細胞になる前の細胞にして、患者の脳に移植する。

 同研究所の高橋淳教授が3日、明らかにした。パーキンソン病は手足の震えや筋肉のこわ張りなどの症状が出る。高橋教授によると国内の患者は約16万人。脳内で神経伝達物質のドーパミンを作る神経細胞が減少することが原因とされる。薬でドーパミンを補うことはできるが、細胞の減少は食い止められない。

 当初は患者本人から作ったiPS細胞を使った移植を臨床研究として行う計画だった。しかし、時間やコストの圧縮と早期実用化を狙い、同研究所のストック事業で備蓄する成人の血液から作ったiPS細胞を使い、治験として行うことにした。治験なら分化した細胞について、製品として承認を得ることが可能になる。

 他人のiPS細胞なら、準備から移植までの時間を1年から1カ月程度に短縮できる。高橋教授は「一日も早く患者に届けたい」と話した。【畠山哲郎】



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