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「非アルコール性脂肪性肝」を判定…血液中に候補物質発見
聖路加国際大(東京都中央区)と島津製作所(京都市)は、「非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)」になっているかどうかを判定する血液中の物質を見つけたと発表した。この病気は、肝硬変や肝がんにつながる恐れがあり、早期発見できれば悪化を防げる可能性がある。
NAFLDは、飲酒をあまりしない人にも起こる脂肪肝や、それに伴う肝炎などの病気で、患者は全国で1000万人以上いると推計されている。
共同研究では、聖路加国際病院付属クリニックで2015~16年に人間ドックを受けた男女3733人に協力を依頼。NAFLDと診断された826人と健常者の血液を分析して比較したところ、70種類の物質が判定に使えることがわかった。このうちグルタミン酸など一部の物質は特に関連が強かった。
双方の関係者は「受診者の状態を今後も追跡し、発症予測が可能な検査法の開発につなげたい」としている。島津製作所は20年を目標に実用化につなげたい考えだ。