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高齢者糖尿病治療に初指針 学会策定、個人差を考慮- SankeiBiz(サンケイビズ)

 

日本糖尿病学会と日本老年医学会は、増加している高齢の糖尿病患者の治療について、年齢や認知機能、併発疾患、余命などを患者ごとに考慮し、個々人に合わせて血糖をコントロールすべきだとする初の指針を示した。

 高齢患者は心身の状態や病状の個人差が大きい上、認知症を進行させる恐れなどがある重症の低血糖を起こしやすいため、きめ細かい対処が必要として、高齢者に特化した血糖コントロールの目標値を策定した。

 策定した目標では、認知症の程度や、食事や入浴、家事がどれぐらいできるのかといった体の状態、併発疾患などの判断基準に応じ、患者の状態を3段階に分けた。さらに重症低血糖を引き起こしやすい薬剤を服用している場合としていない場合とに分け、糖尿病の診断でよく使われる「HbA1c」の数値をそれぞれのケースごとに設定した。

 糖尿病学会は、これまでも血糖の目標値を発表してきたが、高齢者にはより具体的な数値設定が必要と判断した。