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ゴールデンウイーク海外へ、ジカ熱に注意-厚労省、HPに感染症予防のポイント(医療介護CBニュース)

ゴールデンウイーク中に海外渡航者が感染症に罹患することを防ごうと、厚生労働省は、ジカ熱などの感染予防のポイントをホームページに掲載し、注意を呼び掛け始めた。中南米で流行中のジカ熱については、妊婦や妊娠の可能性がある人は「可能な限り流行地への渡航を控えて」と要望。蚊に刺されて症状が出た場合、医療機関を受診するよう求めている。【新井哉】

 厚労省は、妊娠中にジカ熱に罹患した場合、胎児も感染し、小頭症となる恐れがあることを指摘。妊婦や妊娠の可能性がある人に対する流行地への渡航自粛に加え、やむを得ず渡航する場合は「主治医と相談の上、厳重な防蚊対策を講じることが必要」としている。

 流行地から帰国した男性に対しても、症状の有無にかかわらず、最低4週間、パートナーが妊婦の場合は妊娠期間中、性行為の際にコンドームを使用するか性行為を控えることを推奨している。

 ジカ熱以外の感染症についても発生地域や症状、予防方法などに触れ、「最も感染の可能性が高いのは、食べ物や水を介した消化器系の感染症」などと説明。日本で発生していない、動物や蚊などが媒介する病気が流行していることもあるため、注意を促している。

 また、帰国後に体調が悪くなった場合は早めに医療機関を受診し、▽渡航先▽滞在期間▽現地での飲食状況▽動物との接触の有無▽ワクチンの接種歴―などを伝えることを要望。世界保健機関(WHO)が根絶を目指している風疹や麻疹、ポリオについても「海外では感染することがあり、注意が必要」としている。

 こうした呼び掛けに加え、厚労省は、「蚊 意外にキケンあり。」と題したジカ熱やデング熱、マラリアなどの蚊媒介感染症に関するポスターも作成した。熱帯や亜熱帯地域を旅行する際は長袖と長ズボンを着用し、虫よけスプレーや蚊取り線香を使うことを推奨。帰国時に発熱などの症状がある場合は、検疫所の担当官に相談するよう求めている。