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インフルワクチン副反応報告に2症状追加へ-厚労省案を厚科審部会が了承(医療介護CBニュース)

インフルエンザワクチンの定期接種後の副反応報告について、厚生労働省は12日、厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会などに対し、視神経炎と脊髄炎を追加する案を示し、了承された。今後、関係省令を改正し、10月までに報告対象とする見通し。【新井哉】

 視神経炎は、眼球の後方にある視神経の炎症によって起きる視機能障害。脊髄炎は、発症した脊髄部位に傷害が生じ、運動障害や感覚障害などが現れる。脊髄炎については、インフルエンザワクチンの添付文書の「重大な副反応」に記載されていたが、副反応報告基準として定められていなかったという。

 この日の会合で厚労省は、65歳以上の人や、60-64歳で心臓や腎臓、呼吸器の機能に障害があり、身の回りの生活を極度に制限される人などが対象となっているインフルエンザワクチンの定期接種について、視神経炎と脊髄炎を副反応報告に追加することや、副反応の報告期間として「接種後28日以内に確認されたもの」とする案を提示した。

 予防接種後の副反応報告は、予防接種法の規定に基づき、予防接種を受けた人が一定の症状を呈していることを医師などが知った場合、厚労省に報告する制度。今回の提案は、この2症状がB型肝炎ワクチンの定期接種後の副反応報告の基準とされたことを踏まえたもので、反対する委員はいなかった。