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介護のコツは「プチ親不孝」 「ペコロス」の作者・岡野さん(西日本新聞)
認知症の母との日常を描いた漫画「ペコロスの母に会いに行く」(西日本新聞社)作者の岡野雄一さん(67)が5日、福岡市東区のイオンモール香椎浜で講演し「自分の時間をまめに持ち“プチ親不孝”をして」と介護のコツを語った。
岡野さんは昨年7月に相模原市の知的障害者施設で19人が刺殺された事件に触れ、「認知症の母と過ごした日々は得るものが多かった。そんな豊かな時間を知らない人が増える社会は怖い」と懸念。しっかり者だった母が排せつ物を靴に付けてトイレから出てきたエピソードを明かし「それでも少女に戻ったような母を見て生きていてくれて良かった、と思うようになった」と振り返った。
「恋愛と同じで、抱きしめていると共倒れする。手を伸ばしたところにぬくもりがあるくらいの距離が一番良い」と岡野さん。
講演は「笑いと介護」をテーマに福岡大とイオン九州、福岡市が主催。ほかに劇団「ギンギラ太陽's 」の大塚ムネトさんらによるシンポジウムや「笑いヨガ」教室もあった。
=2017/02/06付 西日本新聞朝刊=西日本新聞社

