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【キレる老人と認知症】認知症、早く気づくかは家族内の関係性が左右 普通の怒り方との違いは?(ZAKZAK )
「キレやすい老人」がニュースで報じられることは多くなってきた。耳にするたび、「そういえばウチの人も最近、急に怒りっぽくなったな。もしかして認知症じゃ?」などと家族が不安に感じることもあるだろう。
普通の怒り方と、認知症による怒り方には、何らかの違いがあるのだろうか。医療法人相生会・認知症センターのセンター長・中野正剛医師に聞いた。
「認知症の方の場合、前頭葉の機能が衰えてくることがあります。前頭葉は、自分の行動や感情を抑制する方向に働き、良し悪しの判断などに使われています。そのため、『公衆の面前でキレるのはどうだろうか』という判断が普通なら働くところで、自分の感情をコントロールできなくなるのは、何らかの認知症の可能性はあります」
もちろんキレる原因には個々のさまざまな状況があり、一概には言えない。また、特に男性の場合、自分が理解できないことにぶつかると、それだけで怒る場合もあるそう。
「特に、今の高齢の方々は、学生運動の頃に活躍されていたような『熱い世代』ということもあるかと思います。反権力だったり、自分勝手だったりするところもある。さらに、高学歴の人や社会的地位が高かった人は、かつて職場で受けていたような待遇が受けられなくなると、納得できずにキレるということもあるでしょう」