介護・医療関連ニュース
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介護のきっかけ、最多は「認知症」-ライフルシニアが調査(医療介護CBニュース)
介護が必要となる原因で最も多いのは、実は認知症―。そんな調査結果を、高齢者向けの住宅などを対象とした検索サイトを運営するライフルシニアが発表した。また、介護者の9割近くは、要介護者が老人ホームなどに入居する前に不安を抱いていた一方で、入居後は8割近くが入居先に満足しているという結果も示された。【ただ正芳】
ライフルシニアでは今年1月、全国に居住する30歳から69歳までの人のうち、要支援1から要介護5の人を半年以上介護した経験がある人400人にアンケート調査を実施した。400人のうち200人は在宅介護者、200人は要介護者を老人ホームなどに入居させている人だった。
すべての回答者を対象に、介護が必要となった理由を複数回答で質問したところ、最も多かった回答は「認知症」の44%だった。以下は「脳卒中などの脳血管疾患」(25%)、「高齢による衰弱」(22%)、「転倒など家庭内での事故」(17%)などとなった。
■入居前は「不安」が9割も、入居後は「満足」が8割
要介護者を老人ホームなどに入居させた人に、入居前に不安を感じていたかどうかを尋ねたところ、89%が不安を感じていたと回答。不安を感じていた具体的な内容を複数回答で質問したところ、最も多かったのは「スタッフ対応の良し悪し」(56%)だった。次いで多かったのは「本人の入居後の満足度」(51%)で、以下は「他の入居者との人間関係」(39%)、「入居後に実際に支払う費用」(38%)、「身体や認知症の状態悪化」(33%)、「設備の充実度」(24%)などの順となった。
不安を感じていたと回答した人に、入居後、その不安が解消されたかどうかを尋ねた質問では、「スタッフの対応の良し悪し」について懸念があった人のうち74%は解消されたと回答。同様に、「本人の満足度」が気がかりだった人では58%が、「他の入居者との人間関係」に不安があった人では59%が、それぞれ不安が解消されたと答えた。
さらに要介護者が施設に入居した人全員に、入居後の満足度を尋ねた質問では、77%が「満足」と回答。「不満」と答えた人は6%にとどまった。