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心身衰えの予防策提案 静岡・三島で「フレイルの日」制定記念イベント

産官学が連携した健康づくりを推進する「スマートウエルネスコミュニティ協議会」はこのほど、老化による心身の衰えを考える「フレイルの日」(2月1日)制定を記念する全国初のイベント「フレイルに立ち向かう会」を、三島市の順天堂大保健看護学部で開いた。記念講演のほか身体機能の測定なども行われ、市民ら約300人が参加した。

 基調講演した虎の門病院(東京)の大内尉義院長は、老化に伴う心身の衰え「フレイル」の予防策として、食生活と運動、社会参加の重要性を強調した。筑波大大学院の久野譜也教授(スポーツ医学専攻)は、移動手段を自動車に依存する地方都市と病気の関連などについて解説。次世代への“ギフト”として「歩きたくなる街づくり」を提案し、「自治体だけでは無理。民間も協力して進めてほしい」と呼びかけた。

 身体的なフレイルにつながる口腔(こうくう)内の衰え、動脈硬化など血管の病気が一因となる物忘れの講演のほか、高齢者も続けられる筋トレの指導も行われた。休憩中には足の筋力や運動機能、センサーによる歩き方チェックなどの測定コーナーが設けられた。

 フレイルの日は同協議会が関係団体と日本記念日協会に申請し、今年から登録された。

静岡新聞社