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沖縄の働き盛り65歳未満の死亡 全国ワーストクラス 自覚症状ない高血圧が危険 沖縄県医師会公開講座
全国ワーストクラスの県内65歳未満の死亡を防ごうと、第29回県医師会県民公開講座「働き盛りの健康づくり」(主催・県医師会、沖縄タイムス社)が27日、ダブルツリーbyヒルトン那覇首里城で開かれた。約300人が参加。自覚症状がないため「サイレントキラー(沈黙の暗殺者)」と呼ばれる高血圧を、健診や減塩などで日常的に防ぐ方法を考えた。
琉球大学グローバル教育支援機構保健管理部門の崎間敦教授は、県内の65歳未満(30~64歳)の死亡原因は高血圧関連疾患が最も多いと説明。「働き盛りの男女とも高血圧が多いが、自覚症状がない。対策としてまず自分の血圧を知ろう」と語り、自宅での測定で正確な血圧を把握することを勧めた。
減塩による高血圧改善の事例を挙げ「生活習慣を修正し、減塩に取り組んでほしい」と話した。
県医師会理事で、すながわ内科クリニックの砂川博司院長は、40~74歳を対象に年1回無料で実施する特定健診について「検査項目で肥満や糖尿病、腎臓病など多くをカバーでき、自覚症状がない段階で隠れている病気を発見できる」と受診を呼び掛けた。
県医師会の安里哲好会長は「適切な血圧を管理する地域や社会づくりが大切」と強調。どこでも血圧が測れる生活環境を進めるため、市町村や企業と連携した取り組みを紹介した。