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東京の風疹患者数、前回流行以降で最多 - ワクチン接種歴「なし」「不明」が9割超(医療介護CBニュース)

東京など首都圏で風疹の流行が本格化している。東京都内の15日から21日までの1週間の患者報告数は、前回流行した2013年以降で最も多かった。ワクチン接種歴については、「なし」と「不明」が全体の9割超を占めている。都福祉保健局は、発熱や発疹が出現した時は風疹の可能性も考え、医療機関を早期に受診するよう呼び掛けている。【新井哉】

 都感染症情報センターによると、この週の患者報告数は、前週比13人増の75人で、30―40歳代が6割超を占めた。推定感染経路(不明は除く)については、飛沫感染が16人、接触感染が1人。風疹ワクチン接種歴は、「2回接種済み」が1人、「1回接種済み」が5人、「なし」が19人、「不明」が50人だった。

 都福祉保健局は、妊婦が風疹に感染すると、胎児に先天性風疹症候群を起こす恐れがあることなどを挙げ、抗体検査で風疹の免疫を持っていないことが分かった場合、ワクチン接種を検討するよう促している。

 東京都と隣接する神奈川、千葉、埼玉の3県でも患者の報告が絶えない。神奈川県は前週比5人増の31人、千葉県は同2人増の15人となった。埼玉県は前週と比べて減ったが、2カ月ほど前から例年よりも報告数が多い状況が続いている。

 神奈川県内の医療機関から報告された患者の中には、東京都内で風疹に感染したとみられるケースが少なくない。今後、都内に通勤する人が多い地域で感染が拡大する恐れもあり、医療・自治体関係者は警戒を強めている。

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