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受動喫煙で死亡、年1万5000人 厚労省研究班推計(産経新聞)

受動喫煙が原因で死亡する人は、国内で年間約1万5千人に上るとの推計を厚生労働省の研究班が31日、世界禁煙デーに合わせて公表した。平成22年の推計では約6800人だったが、その後の研究で脳卒中と受動喫煙の因果関係が明らかになり、脳卒中による死亡の約8千人が上積みされ、2倍以上になった。

 研究班は、受動喫煙と因果関係がある肺がん、心筋梗塞を中心とする虚血性心疾患、脳卒中などによる死亡統計をもとに、受動喫煙の割合などから年間の死亡数を推計。その結果、肺がんで2484人、虚血性心疾患で4459人、脳卒中で8014人、乳幼児突然死症候群(SIDS)で73人が死亡するとの結果になった。

 男性が4523人なのに対して、たばこを吸わない割合が高い女性では1万434人となった。

 担当した国立がん研究センターの片野田耕太室長は「完全分煙でも、そこで働く人は煙にさらされる。公平にたばこの害から守るには、法律で受動喫煙を規制するしかない」と話した。