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認知症予防の運動効果マーカーの研究開始 島津製作所と島根大など(産経新聞)
島津製作所は、島根大などと共同で、認知症の予防を目的とした運動の効果を判断する目安となる生体マーカー(体の状態を客観的に測定し評価するための指標)を探る研究を始めると発表した。2020年6月までの約1年半の間に実施し、早ければ22~23年ごろをめどに認知症の診断や予防などができるサービスの事業化を目指す。
具体的には、さいたま市の有料老人ホームを拠点に、認知症予備軍といわれる軽度認知障害の35人に認知機能の改善を目的とした運動をしてもらう。島根大が得意とする脳内の画像研究や、島津の機器類で調べた脳内の血流データなどの分析により、運動が認知症の予防にどれくらい効果があるかを評価するための生体マーカーを探る。
島津の古沢宏二取締役専務執行役員は会見で「共同研究を成功させ、認知症の診断や予防、判定までできるサービスを実現したい」と語った。
厚生労働省の推計では、日本の認知症患者は2025年に約700万人に達し、65歳以上の5人に1人が認知症になるとの予測もある。