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糖尿病性腎症重症化予防へ 山梨県、医師会など連携協定
糖尿病悪化で腎機能が低下し、人工透析に至る「糖尿病性腎症重症化」を予防するため、県は19日、関係団体と連携協定を結んだ。県国保援護課によると、全国の都道府県で9例目。
締結式には後藤斎知事と県医師会、県糖尿病対策推進会議、県CKD(慢性腎臓病)予防推進対策協議会の代表が出席した。
県と3団体は10月に予防プログラムを策定。今後はこれを推進していく。具体的には、血糖値が高いのに受診しない人や糖尿病の治療を中断した人、治療中で腎症重症化の恐れがある人などを医療機関が抽出。これらの情報や医学的見地による助言を国民健康保険の保険者(市町村)に提供し、本人に専門医の受診など対応を促す。県などは、会社員が加入する組合健保など他の保険者にも広げたいとしている。
国保援護課によると、本県は新たに人工透析に移行する患者のうち、糖尿病性腎症を原因とする割合が非常に高いという。平成27年度は人口10万人当たりの患者数が17・6人(全国平均12・9人)で、全国2位となった。
県糖尿病対策推進会議の北村健一郎会長は原因について「車社会で歩行による運動量が少なく、糖尿病になる人が多いことなどによる」との見方を示した。