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がん5年生存率62.1%とわずかに改善-国がんが「地域がん登録」を集計(医療介護CBニュース)

国立がん研究センター(国がん、中釜斉理事長)のがん対策情報センターは22日、2006年から08年までの都道府県による地域がん登録の診断症例を集計した5年相対生存率が62.1%となり、前回(03-05年)の58.6%から、わずかに改善したと発表した。【君塚靖】

 今回の5年相対生存率は、前回に比べて改善したとはいえ、06年から08年までの診断症例の罹患状況を踏まえると、前立腺がんや乳がんなど予後の比較的いいがんが増えたなどの影響も考えられるため、「部位別・進行度別の詳細な分析なしに、治療法の改善などが影響しているとはいえない」としている。

 相対生存率は、がんと診断された場合に治療でどのくらい生存できるかを示す指標で、実際の生存率を、同じ性別や年齢での期待生存率で割って算出。今回の集計では、男女合計で62.1%だったが、男性は59.1%、女性は66.0%だった。前回の集計対象は、7県の症例だったが、今回は21県にまで拡大し、64万4407症例だった。