介護・医療関連ニュース
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徘徊認知症患者に小型GPS「iTSUMO」 奈良の福祉用具店が開発
認知症による徘(はい)徊(かい)で高齢者が行方不明になる事案が相次ぐ中、奈良県広陵町で福祉用具の貸与事業を手がける「アーバン福祉用具」が、徘徊時に所在を知らせるGPS機能付き感知機器「iTSUMO」を開発した。靴やつえなどに装着して使用する。県内ほぼ全域と、大阪、兵庫、熊本の一部市町で介護保険が適用できるといい、担当者は「介護する家族の手助けになれば」としている。
機器はもともと、携帯電話会社が子供の誘拐防止に開発した小型のGPS端末。同社は、高齢者の徘徊による行方不明防止に役立てようと、独自仕様に開発した。
徘徊が始まった際、機器が歩く振動を感知することで、あらかじめ登録した連絡先5件に通知メールを自動配信。その後も徘徊が続くと、所在を知らせる地図情報を2分ごとに送る。利用者それぞれの住環境に応じた個別設定が可能で、専門スタッフが踏切や交差点など危険な場所を登録し、近づいた際に機器が作動するよう設定する。