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国立長寿医療研究センター アルツハイマー病に関する論文が国際科学雑誌に掲載

『Human Genetics』誌に掲載

国立研究開発法人 国立長寿医療研究センターは、2018年7月19日、同センター臨床ゲノム解析推進部・重水大智ユニット長が共著者を務めたアルツハイマー病に関する論文が、国際科学雑誌に掲載されたと発表した。

この論文は、「アルツハイマー病のアミロイドβ蓄積にかかわる新規感受性遺伝子の同定」に関するもの。『Human Genetics』誌に掲載されている。
 

アミロイドβ蓄積に関与する遺伝子を探索

脳におけるアミロイドβの蓄積がアルツハイマー病発症に関与している可能性については、これまでにも多数の報告が行われている。しかし、誘発する分子メカニズムについては、未だ解明されていなかった。

重水ユニット長らによる今回の研究では、ヒトのゲノムワイド関連解析のデータおよびマウスの脳における遺伝子発現のデータを、統合して解析。アルツハイマー病発症者におけるアミロイドβ蓄積に関与する新規感受性遺伝子の探索が行われた。この探索の結果、5つの新規感受性遺伝子候補が発見されている。
 

確認された2遺伝子「LBH」と「SHF」

発見された5つの遺伝子は、ヒトの海馬での発現がさらに調べられた。その結果、5つのうち2遺伝子が、アルツハイマー病発症者と健常者群において有意な発現差が確認されている。

アミロイドβ蓄積への関与が確認された2遺伝子は、「LBH」と「SHF」。同センターは、この2遺伝子が今後、アルツハイマー病の病態解明において手助けになることが期待できるとしている。

(画像はプレスリリースより)


▼外部リンク

重水大智ユニット長が共著者の研究論文が、国際科学雑誌に掲載されました - 国立研究開発法人 国立長寿医療研究センター
http://www.ncgg.go.jp/mgc/news/20180719.html
 

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