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本当は怖い睡眠不足! 睡眠の重要性と「ぐっすり眠る」ためのアドバイス
「春眠暁を覚えず」とはよくいったもので、心地よい春の朝は、ついつい寝過ごしてしまいがち。昼間も、ぽかぽか陽気に誘われてウトウト......。その“睡魔“、実は春のせいだけではないかもしれません。
今回は、日本でも珍しい睡眠専門医で、睡眠・呼吸メディカルケアクリニック「RESM新横浜」院長の白濱龍太郎先生に、睡眠に重要性とぐっすり眠るためのアドバイスをうかがいました。
なぜ睡眠は必要? 睡眠不足によるリスク
そもそも、なぜ人間には睡眠が必要なのでしょうか。
「人間にとっての睡眠はスマホの充電と同じ。日常生活の中で頭を使うとパワーの残量が減るため、リセット=修復する時間が必要になります。それが睡眠です」(白濱龍太郎先生、以下同)
睡眠不足により、集中力がなくなる、物忘れが多いなどの症状をはじめ、蓄積により深刻な健康障害を引き起こす危険も。
「睡眠不足や睡眠障害による日中の眠気は、ヒューマンエラーに基づく事故につながります。また不眠は、鬱病などの心の病気や認知症、高血圧や糖尿病などの生活習慣病のリスクを高めることも明らかになっています(注1)。“良い睡眠“により、事故の防止とともに、心と身体の健康作りを目指しましょう」
※注1:厚生労働省「健康づくりのための睡眠指針2014」(平成26年3月)1日に必要な睡眠時間は?
では、実際に1日どのくらいの睡眠時間が必要なのでしょうか。
「年齢、性別、国籍などにより違いますが、一般的には6時間半~7時間半の睡眠をとると病気の発病率が低くなると言われています」
【年齢別 必要睡眠時間の目安】
赤ちゃん(幼児)→13時間~14時間
10代→7時間半
20代→7時間
30~40代→6時間半~7時間
50~60代→6時間
「年齢を重ねると睡眠時間は短くなります。加齢とともに、良い睡眠のために必要不可欠なホルモン“メラトニン“と“セロトニン“の働きが落ちてくるため、睡眠が持続せず、浅い眠りになってしまうのです」1/2ページ