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あなたは骨粗しょう症を甘くみていないか?骨折が急増する50歳は「骨の曲がり角」
骨粗しょう症なんて、まだまだ先のこと…と思ってるうちに、女性は40~50代になると、些細なことで骨折する人が急増する。それはなぜなのだろう?スポーツ整形外科・膝関節外科・骨粗しょう症専門医の佐藤公一さんに話をうかがった。
まずは、骨の働きや弱くなるメカニズムについて。
「骨の働きは、骨格をつくり、体を支え、脳や臓器を守っているだけではありません。赤血球や白血球、リンパ球などもつくっています。そしてカルシウムを貯蔵して、それを出し入れすることで、心臓や筋肉の収縮、神経伝達などを正常に保つために、血液中のカルシウム濃度を一定に保つ役割も果たしています」と佐藤先生。特に骨の強さに関係してくるのは、骨が生命維持に必要なカルシウムの貯蔵庫であるという点だ。
骨の量が減れば、骨の働きも強さも弱くなる。骨量は20歳前後で最大値を示し、閉経する50歳前後で急激に減少。腰椎骨密度では20~44歳を100%として、45~49歳で98%、50~54歳で90~92%、55~59歳で82~83%に減るという報告がある。(グラフ参照)
女性の場合、骨量は閉経が大きく影響していることがわかる。つまり、閉経とともに骨が体に与える役割は弱まり、骨も弱くなっていき、骨折も増えていくということなのだ。まだまだ閉経なんて先のこと、などと気楽に構えず、今から気を付けよう。その具体的な方策については、次回以降詳しくご紹介する。