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102歳も、シニア世代にボウリングが人気 楽しみながら健康増進
おしゃべりをしながら楽しめて、適度な運動になるボウリングがシニア世代に人気だ。昭和時代のボウリングブームで熱中した人たちが今、再び始めるケースが少なくないほか、余暇の充実のため新たに始める人も多い。(櫛田寿宏)
◆最高齢は102歳男性
「考えながら投げるので、体だけでなく頭の体操にもなります。いいスコアが出ると、その日はずっといい気分です」
東京都港区に住む永井慶子さん(85)は健康づくりのため約20年前にボウリングを始めた。以前は青果店を営んでおり、ボウリング場に行く時間がなかったというが、リタイアした今は週3回ほど楽しんでいる。4人で4ゲームをプレーすることが多いそうで、「おしゃべりをしながら2時間ほど。ちょうどいい運動量です」と話す。
日本ボウリング場協会は加盟するボウリング場を対象に、月1回以上定期的にボウリングに親しんでいる高齢者(男性80歳以上、女性75歳以上)について調査し、「長寿ボウラー番付」として公表している。調査の始まった平成8年度は男女計54人だったが、年々増加し、29年度は6940人となった。最高齢は沖縄県の男性の102歳で、100歳以上は計3人。夫婦一緒に楽しんでいる人も多く、年齢の合計が150歳以上は527組だった。
シニア世代が青春を謳歌(おうか)していた昭和40年代は、中山律子さん(75)や須田開代子(かよこ)さんら、多くのスター選手が競い合っていた。その試合はテレビでも放送され、ボウリングが大ブームに。同時に全国各地にボウリング場がオープンし、若者を中心ににぎわいをみせた。
同協会によると、全国のボウリング場は、ピークの47年には3697カ所を数えるほどに過熱。これが平成28年には784カ所にまで減っている。