用語集

ノロウイルス感染症

嘔吐、下痢が主症状ですが、腹痛、発熱、頭痛、筋肉痛、倦怠感などを伴うこともあります。多くは数日の経過で自然軽快しますが、乳幼児や高齢者、体力の弱っている者では、極度の脱水や吐物による窒息に注意が必要です。治療については、整腸剤、制吐剤の投与や、点滴などの対症療法のみとなります。潜伏期間は1~2日と考えられており、秋から春先にかけて発症者が多くなります。
経口感染が中心で、感染者の糞便や吐物、牡蠣などの二枚貝類が感染源として重要です。糞便や吐物が付着した物品からの二次感染も起こしやすく、貝類の調理に使用した手や包丁やまな板などから他の食材に汚染が広がり集団感染を起こす事もあります。
ウイルス粒子の感染性を奪うためには、次亜塩素酸ナトリウムで消毒するか、85℃以上で少なくとも1分以上加熱する必要があります。感染防止策としては、手洗いの励行が有効です。
2015年にGII・17型のヒトが免疫を持っていない新しいタイプのウイルスが国内でみつかり、今後大規模な感染を起こすのではないかと危惧されています。