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脳内の老廃物蓄積を抑制する物質が判明・ アルツハイマー病の新規治療薬開発へ(国立循環器病研究センター)

国立循環器病研究センター(大阪府吹田市、理事長:小川久雄、略称:国循)研究所再生医療部の齊藤聡流動研究員と病院脳神経内科の猪原匡史部長らの研究チームは、アルツハイマー病を発症する老廃物「アミロイドβ(以下Aβ)」の脳血管への蓄積を抑制する物質を突き止めました。

齊藤流動研究員らのチームは、Aβが蓄積してできる「Aβオリゴマー(毒性をもつ立体構造)」が初期の脳アミロイド血管症の主因であると仮定し、アミロイド凝集抑制作用を有する物質「タキシフォリン」を脳アミロイド血管症モデルマウスに投与して、タキシフォリン非投与のモデルマウスおよび正常マウスと比較しました(図)。その結果、タキシフォリン群において脳内のAβオリゴマー量は大幅に減少し、脳血流量や認知機能も正常に近い状態まで回復することが明らかになりました。

国立循環器病研究センタープレスリリースより
http://www.ncvc.go.jp/pr/release/20170404_press.html